【初詣「基本のき」】御札やおみくじ、破魔矢、絵馬・・・毎年どうしてる ? 初詣の正しい作法Q&A
神仏のご利益にあずかるために、参拝のマナーとしきたりの意味を案内しよう
Answer——「授与品」の解説
A. 持ち帰り品と奉納品を区別しましょう。
初詣に行くとさまざまな授与品が準備されているが、歴史的に古いのはお札と考えられる。かつて御師が各地を巡って寺社のご利益を説いて回る際に配っていたのがお札だ。いまでは寺社に出向いて、いただいて来るのが一般的になったが、注意したい点がいくつかある。
まず、神社でいただいたお札は神棚に、お寺でいただいたものは仏壇に祀る。並べる順番は、神社のものなら真ん中に伊勢神宮のお札、向かって右に氏神など自分に縁の深い神社、左にその他の神社のものを並べるとよい。神棚も仏壇もない場合は高くて清浄な場所に、東向きか南向きに置く。お札やお守りは一年ごとに新しく求めるのがよく、基本的には、受けた寺社でお焚き上げをしてもらう。
こうした授与品のほとんどは、受けたら家に持ち帰るものだが、絵馬だけは持ち帰ってはいけない。もともと生きた馬を神社に奉納したことが起源なので、願い事を書いたら、必ず奉納しよう。おみくじも、所定の場所に結ぶ風習もあるが、どんなことが書かれていても、それは今後の生活の指針になるので、持ち帰って神棚や仏壇に祀るなどした方がよい。
監修:田中治郎さん 1946年、宮城県生まれ。宗教研究者、文筆家。横浜市立大学卒業後、おもに仏教書の編集に携わる。現在は、日本の宗教についての執筆、講演活動に あたる。著書に『お寺と神社の作法ブック』(学研)、『面白いほどよくわかる日本の宗教』(日本文芸社)など多数。
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